関節リウマチのこと、先生と十分話せていますか?

ーコミュニケーションと治療の満足度ー


関節リウマチ(RA:Rheumatoid arthritis)患者さんに対し、RA治療に関する患者さんの意識調査を行ったところ、24.8%の患者さんが関節リウマチ治療の治療目標を医師と話し合っていないと回答しました。
 

Kojima M et al. Mod Rheumatol, 2022; 32(2): 307–312
(COI:著者の一部は、アッヴィからの資金提供を受けている部門に所属している。)

Kojima M et al. Mod Rheumatol, 2022; 32(2): 307–312
(COI:著者の一部は、アッヴィからの資金提供を受けている部門に所属している。

また、関節リウマチ治療に関する医師の意識調査を行ったところ、43.5%の医師がすべての患者さんとは治療方針・内容について話し合っていないと回答しました。その理由として、「患者さんが自分で判断できない」、「患者さんが理解できない」、に続いて「患者さんが話し合いを望まない」等の声がみられました。

Kaneko Y et al. Mod Rheumatol, 2015; 25(1): 43–49
(COI:本研究は、アッヴィからの資金提供等による支援を受けた。)

Kaneko Y et al. Mod Rheumatol, 2015; 25(1): 43–49
(COI:本研究は、アッヴィからの資金提供等による支援を受けた。)

ある関節リウマチ患者さん502名に行った調査では、患者さんの治療満足度は、疾患の活動性、治療効果の実感に加えて、医師とのコミュニケーションの満足度、治療目標について、医師と合意できていることなどに大きく関連していたことが報告されました。患者さんと医師の良好なコミュニケーションは患者さんの満足度向上に重要であるようです。
 

Momohara S et al. Rheumatol Ther. 2023; 10(4): 917-931.
(COI:著者にアッヴィよりコンサルタント料等を受領しているものが含まれる)

Momohara S et al. Rheumatol Ther. 2023; 10(4): 917-931.
(COI:著者にアッヴィよりコンサルタント料等を受領しているものが含まれる)


関節リウマチ(RA:Rheumatoid arthritis)治療における患者さんと医師のコミュニケーションと治療満足度に関する意識調査

実施時期:2020年7月
実施方法:Webアンケート調査
対  象:20歳代から70歳代のRA患者さん(男性41名、女性59名)、RA治療を行う医師100名


先生ともっと話してみましょう。

竹内 勤 先生

上記の調査の結果からも医師とのコミュニケーションが取れている患者さんや、医師と治療目標を合意できている患者さんほど治療満足度が高い傾向がみられ、患者さんと医師とのコミュニケーションの重要性が示唆されました。

しかしながら、医師と治療目標について話し合ったことがある患者さんは決して多くありません。

関節リウマチの治療目標や治療内容は、患者さんと医師との話し合いによって決めていきます。より良い治療を行うためには、医師は限られた診察時間の中でも、患者さんとのコミュニケーションを通して、治療に必要な情報を得たいと考えています。

患者さん自身が関節リウマチの知識を身に付け、医師と治療目標を共有し、積極的に治療に参加することが大切です。ぜひ、主治医の先生ともっと話してみましょう。

2025年9月作成
JP-RNQR-210236-6.0